本当に大切なことは何か?

メディアの盟主・新聞は未来への提案をしてこそ新聞である。
コロナ禍は私たちに実に多くのことを突きつけました。
まるで社会変革を強制するかのようです。
6月に入り、ワクチン接種が加速度的に進み始めました。
ウイズ・コロナからポスト・コロナを視野に入れる時が来ているのではないでしょうか。
メディアの盟主は新聞です。
この国の未来について、常に建設的な紙面を展開するのは、
日本経済の機関紙といわれる日経新聞だと思っています。些か大本営的ではありますが。
日経は数年前から読者や企業経営者と「未来について考える」日経未来会議を発足、
紙面を通して様々な「課題」を提起し未来について議論しています。
新聞の使命が権力に対する「批判のための批判」の時代は終わりました。
一つの批判には最低でも3つの提案・2つの建設的意見・一つの修正点が必要です。
そして「未来」への提言のない新聞は、世の中を暗くする「毒素」でしかありません。
日経の未来会議・・・今回が何回目のシリーズに当たるかは知りませんが。
今回から始まったのは「本当に大切なことは何か」です。
世の中、何かと複雑になってきました。人間が生きるということは本来シンプルなはずです。
にも拘らず、多様性などという言葉が持て囃され、何が本当に大切なことなのかが
分かりづらくなっています。デジタル革命による第4次産業革命という大変革の時代に
パンデミックが襲いかかっています。この混沌とした社会に新聞こそが羅針盤にならねば、
誰がその役目を担うのでしょうか。
日経が紙面化する未来会議に期待は高まっています。
「本当に大切なことは何か」このシリーズ、
最初の課題は「新型コロナが私たちに気づかせたものとは?」です。
コロナ禍は1年半に渡り続いています。
「会いづらい中での絆の大切さ、リアルが如何に贅沢かの再認識、
当たり前だったものの危うさ、人間の弱さと社会の脆(もろ)さ、
逆境でのしたたかさ、理不尽さが露呈。日常がいっぺんしました。
紙面には「想像力の重要性が問われている」「弱さこそが人類の本質・社会的弱さに
寄り添ってこそ・ポストコロナの展望が拓ける」「SNSを武器にZ世代が政治の中核に」
「デジタル社会は非言語化が進む・非言語の魅力を見出すことが新たな人間関係の構築に
繋がるのでは」などの意見が掲載された。
私は思います。コロナ禍は二つのことに気づかせてくれました。
一つは、この国はいつまでたっても外圧によってでしか社会を変革できない。
でも、おかげでバブル崩壊後の失われた30年がデジタル化によって蘇るかも知れない。
もう一つは、人間は大自然の摂理によって生かされていることが再認識された。
疫病の蔓延は大自然から湧き出たが、人間はそれを乗り越える叡智を大自然から教わった。
ワクチン開発も特効薬の研究もである。陽はまた昇る。Goto

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