「自分で自分を治療しなさい」医師会長がねぇ。
広告は時代を写す鏡です。どんな商品がどんな考え方で社会に登場するのか。
広告はその水先案内人の役割を担います。価値あるものは認知され、
社会に定着するでしょう。でも意味のないものは、いっときは耳目を集めますが・・
「それを広告の力」という人もいます。でも本物と申しますか、生活様式に
組み込まれない限りは早晩、姿を消してしまいます。
そんな意味からも、広告は社会を写す鏡であり、時代の申し子とも言えるのでしょう。
いやいや・・・大上段に広告を論じるつもりなどありませんが・・・
社会システムに対する提言で、日経に掲載されたこんな広告を目にしました。
紹介しながら、問題点を指摘したいと思います。
広告は対談形式で日本家庭薬協会長と今、コロナ禍で売り出し中の東京都医師会長が
「セルフメディケーション」を正しく理解して大衆薬を利用しましょうとの意見広告です。
OTC医薬品の普及啓発の一環です。
「セルフメディケーション」とはちょっとした病気で医療機関に頼るのではなく、
「自分自身の健康に責任を持ち」軽度な身体の不調は自分で手当すること・・・
これがWHOのセルフメディケーションの定義です。
この広告は医療費が高騰する折、なんでもかんでも、医療機関に駆けつけ、
治療してもらって、湿布薬やビタミン剤や胃薬など処方して貰わないで、
薬局やドラッグストアで買ってはどうですか・・「自分で自分を治療する」
そのための健康に対する理解と知識を持つことが重要だと訴える。
その通りだと思うのですが・・・医師会長がおっしゃると妙にキナ臭い。
「OTC薬品は保険が効かず全額自己負担なので、あえて医院で保険のきく医療用医薬品を
求める患者がいる。これが保険財政を圧迫する。説明をして納得した上で、OTC医薬品を
利用するのは国民の皆保険制度を維持していくためにも重要」と語る。
私は疾患があり医療機関の世話になっていますが・・・・ゼネリックはどうかと言われますが、
医師からOTC医薬品を進められたことなどありません。東京都医師会って、
そもそもが開業医の営利団体です。自分たちの収入に左右することには言及しないもの。
それが、この対談では、偽善ぶった正論。一見最もだと思うのですが・・・
コロナ感染対策、テレビなどに頻繁に登場、如何にもしたり顔で国民に自粛を促す発言に、
この人って感染症の専門家?どのような権限で国民に話しているのだろうと思って聞いています。
ましてや、大衆薬(OTC)普及のお先棒を担ぐなんて・・・
広告に登場するってことは、その主張を認めることです。
やはり、広告はいろんなモノを写しますね。Goto
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