防衛白書

毅然とした態度で、どこの国とも接して欲しいものです。
「非武装中立」「反戦平和」という「優しい理念」と申しますか、政治姿勢に
心酔していた時期があります。若かったからだと申し上げたいのですが、
人類が願ってもこの世にユートピアが存在しないように・・・不可能です。
でも私は今でも心底にこの理念があります。
戦争のための、殺戮のための武器を持たず、如何なる思想や宗教、立場を越え
「反戦平和」で有り続けることが理想主義のたわごとであることはわかっていますが・・・・
2021年版の防衛白書が公表されました・・・安全保障の中核をなすものです。
コロナ禍という国難に遭遇していますが、もう一方では「人間の欲望」である覇権・・
「中国の軍備強化」がこの国の脅威になっていることも動かし難い事実です。
日本が中立を保てば、中国と同盟を結ぶことができます。
それで脅威はなくなるのですが現実はそんなわけには参りません。
深刻化する米中関係。日本は地政学的は米国の防波堤であり、
政治的には従属国であり、経済的には一体の関係にあります。
自由主義陣営に組みしている以上、米中関係が改善されない限り、軍事的緊張は続きます。
習近平主席は共産党創設100年の演説で、台湾統一は「歴史的任務」との決意を
鮮明にしました。早晩、香港のように台湾の主権を中国が担うと宣言したのです。
となりますと、中国は兼ねてより、沖縄県・尖閣諸島について「魚釣島(尖閣諸島の
中国名)は中国の領土、海域での行為は独自の権利行使」と主張しています。
日本が領海侵犯を「国際法違反」と主張しても、馬耳東風です。
台湾周辺空域に戦闘機を侵入させたり、台湾海峡に軍事的な
支配を強めている現状では、防衛白書に「日本の安全保障にとって台湾情勢の
安定が重要だとの認識を示す」と書き込むことは軍事的には当然です。
また、中国が「台湾の問題は純粋に中国の内政だ。如何なる国も台湾の問題に
介入されることはない」と主張するのもそれはそれで理に適っているでしょう。
しかし、台湾には生身の人間2360万人が暮らしているのです。
それを統一は「歴史的任務」だと言われても・・・・
日本政府は台湾に2回目のワクチンを供与しました。
台湾への供給量は337万回分になります。
台湾の国民からは、感謝の言葉が次々に寄せられています。
中国との経済的な結び付き、日本では不可欠です。それは中国とて同じです。
互恵の精神で友好的な関係を維持することは日本の国益に適っています。
いたずらに中国を刺激することもありません。
私は思うのです。軍事は軍事で何処の国であろうが、毅然と国防する。
経済は経済で必要に応じてしっかりと取り引きする。
友人は友人です。どこまでも信義でお付き合いをする。
それが中国5000年の歴史によって育まれた東洋の思想です。
非武装中立・反戦平和・・・の思想は中国の歴史にはないですが・・・Goto

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