行蔵は我に存す。

岸田首相の施政方針演説から・・・
立行司はなぜ、脇差しを差しているのでしょうか・・・
通常国会は始まりました。
オミクロン株の感染力は強烈なようです。重症化は極端に少ないようですが。
倍々ゲームで感染者が増える様相を呈しています。報道を見ていると不安が募ります。
政治がどのような認識で、国民に対応を迫るのか、理解を求めるのか・・・
今ほど、政府の判断・決断が重要な時はありません。
岸田首相の施政方針演説をつぶさに読んでみました。(暇なのですね私は)
首相は冒頭に「行蔵は我に存す」と述べました。
勝海舟が、なんだかんだと煩わしく政治に口を出す福沢諭吉に・・・
こんな書簡を。
行蔵(こうぞう)は我に存(そん)す。
毀誉(きよ)は他人の主張、我に与(あずか)らず我に関せずと存じ候(そうろう)。
各人へ御示し御座候とも毛頭異存(もうとういぞん)これなく候。
解説・・・我が行いは自らの信念によるものである。
自分の進退は自分で決める・・けなしたりほめたりするのは人の勝手である。
私は関与しない。どなたにお示しいただいてもまったく異存はない。
福沢諭吉が書いた『痩(や)せ我慢の説』に対する勝の有名な返事です。
命を賭けて、信念を持ってやったこと、
学者・福沢ごときにとやかく言われる筋合いはないというものです。
岸田首相・・頼りない、迫力がない。
人の話ばかり聞いていては後手を踏む。
そんな批判に、勝海舟の「行蔵は我に存す」と開き直った言葉を使って
施政方針を・・覚悟のほどを示したのですが・・・
中味に新鮮味は全くありませんでした。
新型コロナウイルス対策・・・対応は3回目のワクチン接種開始、
無料検査の拡充、経口薬の確保、医療体制の充実など盤石だという。
ワクチンはない。経口薬はまだ行き渡ってない。
オミクロン株の特性を掴んでいない。
メリハリのある対策は講じられない。マンボウなど意味があるのか。
で、「行蔵は我に存す」と言われてもねぇ。
新しい資本主義・・経済あっての財政です。経済を立て直し、財政健全化に取り組む。
新自由主義の弊害が社会をボロボロにした、それを成長と分配の両面から経済を動かし
好循環を生み出すことで、持続可能な経済を作り上げる。と謳いあげますが・・・
気候変動問題への対応・・・アジア・ゼロミッション共同体で
アジアの脱炭素化に寄与するそうだが、中国を除いてアジアの共同体はないよねぇ。
全ての人が生きがいを感じられる社会へ・・・そう願いたい。
地域活性化・・デジタル化をベースに活性化する。ちょっと力が入っていません。
災害対策・・大震災の後遺症・福島産の世界の食品規制を解除する、お願いします。
「行蔵は我に存す」の意味するところは「出処進退」です。
覚悟のほどは理解しました。
大相撲、行司の最高位は「立行司」です。現在は41代・式守伊之助です。
9日目・大関正代と小結明生戦・・・テレビ桟敷のみならず、
国技館で観戦のお客さんも全てがおかしいと理解した、大チョンボの差し違いです。
ご存知の方は少ないかも知れませんが・・・
行司で立行司だけが脇差、短刀を身に付けています。
なぜか。差し違えたら腹を切るためです。
翌日の新聞に腹を切るどころか、話題にも上がっていませんでした。
(進退伺は出したようですが、理事会は不問のようです)
短刀が模造だからでしょうか・・・
岸田首相、初めての施政方針演説・・・差し違えたら腹を切る覚悟・・・
それが「行蔵は我に存す」ですよねぇ。伊之助のような紛い物でないこと祈ります。Goto

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