身の丈を超えている。

自衛隊が守るのは民主主義です。
「事に臨んでは危険を顧みず、身をもって責務の完遂に務めもって国民の負託にこたえる」
自衛隊員の服務宣誓です。命をかける自衛隊を国民に支えてもらいたいと
防衛費増額への警鐘を鳴らす海上自衛隊・元自衛艦隊司令官に古武士を感ず。
岸田政権は16日、新しい国家安全保障戦略を閣議決定しました。
23年の最大課題の一つは台湾有事です。習近平主席は異例の3期目に入りました。
中国5000年は権力闘争の歴史です。習主席が政争の相手に、
台湾統一には、時間が足らないと同意を誘って・・3期目を掴んだのは有名な話です。
29年までにはどんな手を使ってでも統一するって事になります。
となりますと、台湾有事をシナリオ化せねばなりません。
その必然として軍備の増強、防衛力を抜本的に強化する。そのためには防衛費を増額する。
27年度には関連経費も含め、国内総生産(GDP)の2%にする・・それを増税で賄う。
来年度の与党税制改革大綱で法人税・所得税・たばこ税を増税するとしています。
来年度から5年間の防衛費を従来の1.5倍にあたる43兆円に増やすことになります。
古武士のような・・元自衛艦隊司令官は、この決定に対して「身の丈を超えている」
「自衛隊現場の匂いがしない」と訴えています。
この拙速な決定。現場が最も必要なものを積み上げての計画から生まれた額か。
砂糖に群がるアリみたいに見える。計画書には反撃能力の確保に向けた12式ミサイルの改良、
マッハ5以上で飛ぶ極超音速ミサイル開発、サイバー部隊2万人、多数の小型人工衛星で
情報を集める衛星コンステーションなどが列挙されているが、全部本当にできるのかどうか
やっていいことなのかどうか、その検討が全く見えない。国民への説明もない。
絵に描いた餅にはならないかと疑問を投げ掛ける・・最もだと思います。
古武士氏曰く「今回、2%の掛け声が先行し、政治家からもあれもこれもやるべきという
声も強かったのではないか。防衛費の増額はOBとして有り難いが、それに悪ノリしている
防衛省、自衛隊の姿が見える。本当の意味での積み上げが必要で、その結果、
5年後の時点ではまだ、1.5倍でもよかったのではないか」
それと、財源です。国民負担という痛みを伴うからこそ、本当に必要な防衛力を
積み上げねばならない。ましてや国債という麻薬を平時に使えという主張は信じられない。
ウクライナやロシアに見るまでもなく、本当の有事には政府は嫌が上でも
大量の借金をせねばならない。平時は歳出改革以上の分は税金で支えて頂くしかない。
だからこそ、1円たりとも無駄にしない、後ろ指を刺されるようなことのないように
国民への説明責任を果たさねばならない・・・とも訴える。
岸田首相を批判するつもりはないが、防衛費については、どうも人の話を聞く耳を
もっていないのではないか。
安全保障はどうあるべきか。首相に考えがあるとはとても思えない。
始めに予算ありきで、財務省主導、であれば税金で賄うしかないと、議論の中心はそこですか。
保守的な政治家は皆・・思考が停止してはいないか。海上自衛隊・元自衛艦隊司令官の
自衛隊が守っているのは民主主義です。との声に謙虚に耳を傾けて欲しいものです。Goto

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