カルテル

電力は国民生活究極のインフラです。

人間は電気がなくても、生きてはいけるかもしれませんが、現代人となると
暮らして行くことは不可能です。水と電気・・・究極のインフラです。
ロシアのウクライナ侵略の影響で火力発電で賄っていた原油と天然ガスが
高騰、その影響で電力料金が一気に跳ね上がりました。
命への直撃であります。早急に原発を再稼働せよと私は叫んでいますが・・
国民の生活を一番に考えなければならない政府ですが、慎重と言えば格好良いのかもしれませんが、手続きを踏んで徐々に再稼働する道を選んでいます。
そんな折も折・・・関西電力と中部電力・中国電力・九州電力がそれぞれに
カルテルを結んで・・顧客獲得を制限、電力の自由化を妨害していたと、
公取委から1010億円の課徴金の支払いを命じられました。
報道でご承知の通りです。課徴金の額に驚きです。
電力の自由化とは・・・競争による電力料金の値下げとサービスの向上を目指し、政府が2000年に大規模工場や商業施設で使う「特別高圧」、04年〜05年には中小ビルやスーパー向けの「高圧」の電力小売りを自由化することです。
16年4月からは一般家庭が対象となる「低圧」も含めた完全自由化がスタートしました。

この独禁法違反を受け・・・中国電力は 関電側に営業活動を控えるよう依頼したことを認め、経営トップが引責辞任します。ただ一部見解の相違があると、取り消し訴訟の提起を検討するとしています。中部電力は「関電との間で、営業活動を制限する合意はなかったと主張、東京地裁に訴訟を起こすと表明。

九州電力は公取委の調査開始後に違反を自主申告していますので、減免制度に基づき調査への協力度合いも反映、30%減額され・・27億円を支払うようです。
関電は・・首謀者です。当然に違反を認定されたのですが、課徴金減免(リー二エンシー)制度を利用して調査前に違反を申告したため、課徴金を免れました。
このまますんなりと、課徴金が支払われるかは不明ですが。
経産省は電力4社に電気事業法に基づく業務改善命令などの行政処分を下すようです。となりますと、中部電力の抵抗も・・どこまで頑張れるのか。悩ましい。
中国電力の707億円はあまりにも巨額です。減免願いで解決したいのではと
思います。公取委の処分がこれほどまでに差があるのは・・法的にそうなっているからなのでしょうが・・・ごめんなさい・・といえば、免除される関電を他の電力会社からしてみれば納得できないでしょう。
まぁ・・それはそれとして。
コロナ禍前の話とは申せ。電力会社は独占企業です。自由化への危機感が独禁法に触れることになったのですが・・残念ですが独占に胡座をかいていたことが図らずも露呈しました。となりますと、コロナ禍による料金の値上げにも厳しい目が向けられることになるのではないでしょうか。
公取委には政治的な妥協はないようです。有無を言わさず・・制裁をかけたのです。今までのように、電力はインフラの中心だからと、困難に遭遇すれば政治決着できると甘く考えているとすると、大きな間違いではないでしょうか。
果たして電気料金はいくらが妥当なのか。
大手電力会社の収益構造はどうなっているのか。
そこが問われることになります。ひょっとしたら、これからが真の電力自由化が始まるのではないでしょうか。Goto
追伸・・
 複数の企業が連絡を取り合い、本来、各企業がそれぞれ決めるべき商品の価格や生産数量などを共同で取り決める行為を「カルテル」といいます。

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