ブルータスお前もか・・・

残念ですが・・・新聞の崩壊が始まりました・・・毎日新聞・5/11朝刊に・「読者のみなさまへ」と題した社告が打たれました。
資材の価格が値上がり・用紙代・インキ代などが高騰しています。
経費削減を進めてきたが、良質なニュースを安定的に提供するという
報道機関としての使命や戸別配達網の維持が揺らぎかねない水準まできています。

電気・ガス代をはじめ生活必需品の価格が上がり続ける中で、ご負担を
お願いするのは大変しのびなく、申し訳ない思いですが・・・
本紙朝刊の月極購読料をこの6月から現行の3400円から4000円に
改定いたします。との内容です。

私の感覚では・・・シェイクスピアの「ジュリアス・シーザー」の一節、
ローマの政治家、カエサルは暗殺された折、暗殺者の一人に友人のブルータスがいるのに気づいて、洩らした言葉・・・「ブルータスお前もか」が浮かびます。

この5月から、朝日新聞が夕刊を廃刊し、購読料を3400円から4000円に
値上げしたばかりです。毎日は昨年に夕刊を廃刊しました・・・
読売新聞は、先月わざわざ・・・俺のところは、インフレに抗って、一年間は
据え置き、値上げしないと朝日の値上げに対抗して社告を先月打ったばかり。
(そんな社告を打つ意味はないのですが)

毎日は朝日に倣って値上げに踏み切るか。それとも読売に倣って、インフレが落ち着くまで一年間は現行料金で頑張るか・・興味深く見ていましたが・・
やっぱり、背に腹は変えられないのでしょうねぇ。朝日の値上げを待ってましたとばかり、同額にしました。

私が「ブルータスお前もか」と申し上げるのは・・・これで、経営が苦しい順に地方紙が独禁法に触れないよう注意しながら、順次値上げしてきます。
そうなりますと、いや、そうなるのですが。いみじくも毎日がいうように、
社会インフラの値上げは読者にとって厳しいインフレです。

私に言わせれば・・・物価高騰の最大の要因は、電力確保のための原油・天然ガスの高騰です。ロシアのウクライナ侵略でわかっていたことです。解消の方法は原発を全て稼働するしかない。朝日も毎日も原発稼働に反対しているのです。
自分たちの反対が理由の一つで値上げするのは自己矛盾ではないでしょうか。

それに輪を掛けて新聞購読料の値上げ。日本全国新聞の総発行部数は、
3600万部(昨年10月ABC調べ)だと言われています。この五年間、年間200万部ずつ減少しています。その減少の歯止めと言われた料金の据え置き。

それが17%の値上げです。これでそのタガがまた一つ外れたのです。
これで最後の砦だった高齢世帯の新聞離れが一気に進みます。

毎日新聞は値上げに際して・・・関連商品・スポニチ社のエンタメ、芸能を中心として記事が毎日デジタルで読めるようにする。来年の3月までは週刊誌「サンデー毎日」と「週刊エコノミスト」の紙面ビューアーも読めるようにすると・・
バナナの叩き売りじゃないのです。

そんなことすれば、スポニチにもサンデー毎日にもエコノミストの購読者にも
少なからず影響を与えるってことになりませんか・・貧すれば鈍すと申しますが、悲しくなります。

でもです。6月から読者に新聞を読む楽しさを日々、再発見してもらえるような
企画を目白押しで提供してくれるそうです。でも、それが健康に役立つ情報、
囲碁・将棋の盤面と活字を大きくする。令和の皇室の活動を面白おかしく、わかりやすく紹介するそうです。期待しましょうかねぇ。
ブルータスお前もか・・・の思いは拭い去れませんが・・・カエサル・後藤拝

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