中国・水産物禁輸・・・

国難にどんな記事を書くのか・・新聞社の本質が見えます。

朝日新聞の記事です。
原発の処理水海洋放出で8月下旬から始まった中国の日本産水産物の全面禁輸の影響で、中国への8月の輸入が前年比で67.6%減となったと中国税関が発表したと報じました。

そして、日中間で政治的な解決に向けた道筋は描けておらず、影響は長期化する可能性があると・・予測しています。いかにも他人事ではないか。
どうも物事の本質に迫る記事にはなっていません・・・・

農水省のデータで昨年の中国向け水産物の輸出総額は871億円。
全体の2割を占める最大の輸出先だ。9月以降は中国向け輸出はほぼゼロになるとみられる。日本の水産業への打撃は避けられないとも報じます。

さらに、日本国内の水産事業者への影響を和らげるため、政府は今月、緊急支援策として今年度予算の予備費から207億円の支出を閣議決定した。
水産庁が対象の聞き取り調査結果によると、北海道や青森など各地で水産物の価格が下落しているとも報じています。

さて、この記事、あなたはどう思いますか・・・
事実を的確に報じているのですから、なんの問題もないと思いますか。
私は肝心なことが抜けているように思えてなりません。

中国が禁輸にしたのは中国の勝手です。外交ルートを通して誤解を解く努力をしてもらうべきですが・・・問題の本質は、昨年・正常だった時の中国への輸出額871億円・・この内訳を明確にすることができないのか・・

少なくとも中国税関総署は67%水産物減額になったと言っているのです。
日本の水産庁では、どんな水産物がどのくらい被害を受けたかはわかっているはずです。なぜ、それを報じないのか。記事の主体は、中国が禁輸したことで、日本の水産業が困っている・・その程度ならば記事に値しません。

問題は、871億円分の水産物が何であるかが明らかになれば、日本の消費者は、みんなで応援しようと思うのではないか。ふるさと納税で上位を占める返礼品は肉類と水産物です。であれば、流通で水産物の売り出しを奨励してはどうでしょうか。その程度の額ならば、簡単に国内消費できるのではないか。
そうすべきと書くべきです。過去ばかり記事にていて読者が増えますか。

そのために、政府は需給バランスが崩れた分を保障する策を早急に取るべきと主張すべきではないか。米のように政府が高く買って、消費者に安く売る。その措置をすべきだと提案すべきです。そこまで踏み込んだ記事であれば、さすが朝日新聞ってなりませんか。国内での消費を促す記事も掲載する。

私がうがっているのかも知れないが、朝日の記事の背景に、処理水の海洋放出がこの問題の本質にあると匂わせている気がしてならない。
国難にあたって、新聞がどのような視点で記事を書くのか・・・
難しい問題ですが、新聞社の本質が見えます。Goto

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