― 静かな覚悟としての「ありがとう」 ―
明けましておめでとうございます。
二〇二六年が、静かに、しかし確かな重みをもって明けました。こうして新しい年の朝を迎えられたことを、まずは深く、静かに、ありがたく受け止めたいと思います。平穏無事に元旦を迎えられることは、決して当たり前ではありません。
中広グループは本年、創業四十九期に入ります。来年に控える五十周年、さらにその先の百年へ向けた、大切な助走の一年です。昨年はCWIが仲間に加わり、七社・七百六十八名の同志とともにこの年を迎えることができました。これは数字以上に、重い意味を持つ「ご縁の結実」であります。
ここ数年、私たちは「恕」「寄り添う」という言葉を胸に刻み、歩んできました。相手の立場を思うこと、相手の世界をそのまま認めることは、口で言うほど容易ではありません。しかし、その困難さを知りながらも、分かろうと努力し続ける集団でありたい。その志は、確かに私たちの中に根を下ろしつつあると感じています。
そして二〇二六年。
今年、私たちが最も大切にしたい言葉は、やはり「ありがとう」です。
ただしそれは、軽やかな挨拶の言葉としてではありません。**生かされている事実を真正面から引き受けた者だけが口にできる、覚悟としての「ありがとう」**でありたいと思うのです。仕事がある。仲間がいる。地域があり、支えてくださる方々がいる。その一つひとつが、決して当然ではない。その事実を、年の初めに改めて噛みしめたいのです。
世界は揺れ、日本もまた揺れています。先行きの見えぬ時代にあっても、私が最後まで信じたいのは「人の力」です。働く人の誠実さ、地域を想う心、継続の力。これこそが、この国の底力であり、中広グループが拠って立つ土台でもあります。
本年も私たちは、「広告の力で日本を元気にする」という志のもと、派手さよりも確かさを、速度よりも持続を大切にし、一歩一歩、仕事に取り組んでまいります。どうか本年も、変わらぬご指導とご愛顧を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。
皆さまにとって二〇二六年が、静かな充実と確かな前進に満ちた一年となりますことを、心よりお祈りし、年頭のご挨拶といたします。


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