あまり国威発揚を煽ってはいけませんね。
歴史が証明する。とはよく言ったものだ。
日経新聞のスクープで、太平洋戦争開戦時の東条英機首相の終戦直前の手記を読んだ。
ポツダム宣言受諾には、屈辱和平、屈辱降服の終戦と反対し。新爆弾(原爆)に脅(おび)え、
ソ連の参戦に腰を抜かしての無条件降伏は、国政指導者、国民の無気魂、許し難いと手記は語る。
軍人特有の論理で、戦争継続を滲ませ、天皇の御裁断ゆえ、御聖明を乱すは恐懼(きょうく)に堪えざると、終戦の決定を受け入れたとある。
さてさて、今日は63回目の終戦記念日。この東条元首相の手記をどのように読むのかは自由です。
新爆弾で30万人以上もの市民が犠牲になり。ソ連の参戦で数万人もの兵隊がシベリアに送られた。
彼の主張が通り、軍部が独走して、戦争が継続され、ポツダム宣言を拒絶すれば、B29は国土を焼き尽くし、北海道にはソ連軍が上陸、国家国民はは蹂躙されたであろう。国体護持どころではなかった。
今尚、被爆の苦しみは広島、長崎に爪痕を残し、シベリアでの非業の死を遂げた兵士の遺族の悲しみは癒えない。今更、戦争責任を追及する積りはないが、
「国民の無気魂」が原因で、屈辱和平、屈辱降服のポツダム宣言を受け入れざるをえない。と、散々ナショナリズムを煽った開戦時の首相で陸軍大臣が、あからさまに、戦争の責任を、国民に転嫁する手記を読まされれば・・・・・・・。、
私は内政干渉だと思うが、中国が執拗に主張する「靖国神社A級戦犯合祀」に反対する意味も分らぬではない。63年ぶりに姿を現した手記は、先の戦争の本質を証明したのは間違いない。
オリンピックで日本選手が活躍して、日本人の元気に繋がるのは、大歓迎だが。
中国のように国威発揚とばかりにナショナリズムを煽るのは、いささか閉口する。
そんな思いの、終戦記念日です。
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