超刊号

本気で・・・「雑誌がなければつまらない」・・と言わせて下さいね。
私は宝島社の広告に込められたメッセージが好きで、このブログでも何度か取り上げてきた。不況の出版業界にあって、ひとり気を吐く、その斬新な発想と心意気に共鳴しているからです。取分け意表を突いた、おまけ(付録)の魅力は菓子業界に旋風を巻き起こしたグリコのようです。
私のようなページを捲る紙擦れの音が好きな紙派はタブレットで本を読むには、まだまだ抵抗がありますが。ジワジワと普及し始めたネット書籍に危機感を抱いたのか。おまけ作戦を快く思っていなかったのか?ライバル関係にある大手出版社が危機感の現れなんでしょう。
日本雑誌協会の呼びかけに応え・・・・雑誌の関心を引くために協力して雑誌を同時に発売しました。「雑誌は面白いんだ」「流行は雑誌がつくる。スターは雑誌が生み出す。テレビも雑誌の後追いをしてくれればいい」我々は「本日、出版社の枠を超えた史上初の挑戦をはじめます」
「その名もマガフェス」「出版9社の編集部が、新しい雑誌の姿に挑んだ9冊の超刊号を全国の書店で同時発売します」「雑誌がなければつまらない」この言葉を、日本中の人に言わせます。・・・と勇ましいコピーの広告を朝日新聞に掲載・・・気勢をあげました。(写真参照)
9冊をつぶさに見て見ますと、競合を避けたのでしょう。ジャンルの違う雑誌が並んでいます。呉越同舟の感は否めませんが、調整に相当なご苦労をされたのではと拝察します。この企画が成功して雑誌回帰の道が開ければと願います。
ただ、私的には、この意図がよく分かりません。まず「超刊号」の意味が不明です。特別号の意味でしょうか?何を超えて「超」と言うのでしょうか?多分に、9社以外の出版社を超えてなのか。それとも、ネット書籍を超えてなのか。でも、大手出版社です。お互いが競合雑誌を持っているハズ。矛盾しちゃうんじゃないでしょうか。
むしろ、真逆に同じジャンルを並べて競い合う方が、懸命ではないでしょうか。
出版不況に抗う気持ちはよく理解できますが。出版業界は、淘汰、再編の時代に来ていると思うのですが。この企画が、編集部統合の布石なら大いに納得です。Goto
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4/12朝日新聞

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