ボランティア

東京五輪11万人のボランティア募集……
我がふるさと岐阜、夏の風物詩は二つ、一つは1400年の伝統を刻む長良川の鵜飼です。
(ちょっぴり嫌味ですが、岐阜市では100年前から1300年の歴史を……
と言っていますので、私が勝手に1400年と変えてみました)
今年は増水のため有史以来40日間を超える閉催となりました。
それと、もう一つは戦後から 続く「長良川の花火大会」です。
7月の最終土曜と8月の最初の土曜に二回開催されます。
なぜ、二回、同じ時間と場所(長良川の河原)で開催されるかと申しますと。
話せば長いのですが。簡潔に申します。
昭和21年、戦争の犠牲者を追悼し戦災からの復興を願い、
地元の岐阜新聞が鎮魂の花火をお盆に打ち上げました。
名称は「長良川全国花火大会」73回を数えます。それが8月の花火です。
昭和32年、ブロック紙を標榜する中日新聞が岐阜進出の目玉として、
岐阜新聞花火大会の一週間前に「全国選抜長良川中日花火大会」と銘打ちスタートしました。
今年で62回になります。戦後一貫して続いた新聞の地域戦争の名残が今尚続いています。
過去、両新聞社が花火大会を中止した年があります。
2011年、東日本大震災の年、華美なことは自粛しようと申し合い中止になりました。
そもそも花火とは「花を手向ける」死者への鎮魂の意味があります。
漆黒の大空に大輪の花を咲かせ、死者を悼むのです。
なぜ、2万5千人もの犠牲者が出た大震災の年に自粛するのか。
そもそもの花火大会の主旨が忘れられたのではと疑問に思ったモノです。
その年を契機に新聞社が主催して2回も打ち上げる必要があるのか。
そんな議論が両新聞社の間で持ち上がっていますが、幸いにして今年も開催されました。
しかし、花火のスケールは減少しているのに大会に掛かる経費が年々増え続けています。
いつまで続けて貰えるのか、花火大会を楽しみにする市民にとっては気掛かりです。
増え続ける大会経費でもっともかさむのは花火費用ではありません。
見物客の安全確保や、近在住民の苦情に備える警備費です。
これでは、主客転倒、新聞社も止めたいと思うのも無理はありません。
新聞戦争の時代は終わりました。両新聞社が知恵を出し、市民や行政を巻き込み
花火大会のあり方を考える時ではと思います。
私の思いでは、市民からボランティアを募って、
運営や警備に参画してもらい、新聞社が掛ける経費の大半が、
素晴らしい花火を打ち上げる費用になれば良いのにと思っています。
2020・東京五輪を支えるボランティアの募集が始まった。
読売新聞では、組織委員会は「学生が知見を広げる良い機会」だと
大学生の勧誘に力を入れ、大学側に協力を呼び掛けていると、大きく報じ。
朝日新聞では今の五輪は巨大な商業イベント、非営利や公共性といった
ボランティアの概念と矛盾すると、11万人を無償で使う魂胆に疑問を投げ掛けている。
両新聞社の東京五輪に対するスタンスの違いがでています。
五輪を商業主義とみるのか、国家発揚と見るかは自由ですが、
東京五輪でボランティア活動に参加をしたことは、その人にとって、
人生の思い出になることは間違いないでしょう。その意味でも価値があると言えます。
五輪のボランティア募集をきっかけに、多くの人が参加して、
ボランティアの意義を考えてくれるようになれば、国が成熟するのではないかと思います。
岐阜の夏の風物詩、長良川の花火大会も新聞社が現状をオープンにして、
市民と共に花火大会を作り上げれば、良いのにと思う。
私の感覚では、多くの市民がボランティアで参加すると信じます。Goto

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