魚屋を前へ・・・

水産加工業のファーストペンギンを応援します。

今日は土用の丑です。
日経新聞に久々、元気の良い大型の広告が掲載されました。
新聞命(しんぶんいのち)の私としては・・新聞ってこう来なくっちゃと
喜んでいます。(写真参照)

クライアントは創業50周年を迎えた水産加工業の「山田水産」です。
大海原に向かって・・愛情・品質・無薬養鰻・鰻師謹製・「山田のうなぎ」と書かれたTシャツに白長靴の若者が堂々と立つ・・・心意気を感じますね。

もちろん・・・広告の意図は、土用の丑に、やまだの鰻をどうぞ・・ですが、
何かと、元気がない第一次産業です。農業は高齢化・慢性的に人手不足。
漁業はガソリン代の高騰で利益が極減と嘆き。林業は木材の低価格に悲鳴をあげています。畜産業は飼料の高騰に為すすべがないと・・・

そんな中。水産業界にファーストペンギンが・・
「魚屋を、前へ。前へ」と威勢が良い・・コピーも振るってる・・

いま、魚屋が面白い。

“鰻の完全養殖“を実現する・・・・
養殖技術の進化で、海洋資源を守っていく・・・
冷凍食品の普及で、フードロスを解決していく。
魚を中心とした和食を、世界の健康食として届けていく。

おいしい魚を届けるだけじゃない

テクノロジーによる水産業の可能性づくりも、
ウェルビーイングな食文化づくりも
サステナブルな社会づくりも、
そのすべてが日本の魚屋の仕事になっていく。

どうです。この勢いのあるコピーは。嬉しくなってきませんか。
なんとなく元気のない・・・漁師の世界・水産加工業の分野ですが・・
ファーストペンギンというドラマがありました。
若いシングルマザーが漁業界の古い文化に立ち向かっていく様を
描いていました。漁協の因習をぶち破る姿は痛快でした。

日本人の悲願であった・・鰻の完全養殖に成功するなんて・・・
夢が叶ったことになります。山田水産は、22年、鰻を養殖する企業として初めてシラスウナギの人工孵化に成功。育った稚魚が卵を産むという最後のサイクルが確立すれば、いよいよ完全養殖が実現する・・・と意気込んでいます。

山田水産はすでに薬を使わず鰻を育てる「無薬養鰻」を成功させました。
酸化を防ぐ「冷凍スキンパック」を採用。高品質のまま届けることも可能にしました。画期的です。最近・鰻は高価でなかなか庶民の口には入りません。
これで、値がさがれば嬉しいですねぇ。

さらに・・・山田水産の心意気は「鰻はアスリートの勝負メシ」だと陸上競技の選手やラグビーの選手たちに鰻を提供。アスリートの食生活をサポートしていることも面白い。まちおこしも。自社の鰻養殖場がある鹿児島・志布志に「うなぎ駅」設け・・・直営店だからこそのメニューとお土産も揃える徹底ぶり・・・
ちょっと遠くて行けませんが・・・ネットで頼むか。

鰻だけではない。
ししゃものパッキングに使用していたストローを廃止。トレーも環境配慮型に。
商品アイデアも半端ない。「感謝ししゃも」との商品名で特大サイズのししゃもを届ける・・・豊卵は絶品。SDGsにも立ち向かっている。いいぞ。

そして何よりも私が興奮しているのは・・脂ののった鯖を・・日本有数の
石巻漁港で水揚げして、石巻の自家工場から届く甘辛絶品「山田のさばてり」
です。これは注文せねばねぇ・・・我らが石巻の仲間たちの手作りですから。

山田水産は1937年、鮮魚運搬業からスタート。
今年で50周年。未経験な事業でも、非常識なアイデアでも信じた道に挑んでいく。なんとなく・・過去に縛られて元気のない・・日本の水産加工業の未来を描き、邁進する・・・素晴らしいじゃないですか・・・
まさに・・魚屋のファーストペンギンです。応援します。Goto

コメント