不登校・いじめ対策、社会全体がどこか他人事になってはいないか。
2017年・学校以外での学習を広く認めた「教育機会確保法」が施行されて以降
「無理をしてまで学校に行かせなくてもいい」という意識が広がったこと。
コロナ禍での一斉休校などで子供たちの生活リズムが崩れたことなどが主な理由で、全国の小中学校で不登校だった児童生徒が過去最多の29万9048人になったと、22年度の問題行動・不登校調査でわかりました。
小中高校で認知したいじめも過去最多の68万1948件で21年度から10.8%増え、身体的被害や長期欠席などが生じた「重大事態」は217件増の923件に上りました。この国はとあえて申しましょう。少子化です。年々生徒・児童の数は
減少しています。教員の数が減った話は聞こえません。それにも関わらず、不登校やいじめが増え続けるのは、いったいどういうことでしょうか?
児童虐待の問題と合わせて真剣に考えてみる必要があるのではないでしょうか。
それと、この問題は文科省なのかそれとも子ども家庭庁なのか。それとも
両方で取り扱うのか・・省庁がもたれあって逃げ腰でないことを願いたい。
因みにですが・・・
問題行動・不登校調査とは・・いじめや暴力行為、不登校の実態を把握し、
子どもの指導に生かすため文科省が毎年度実施しています。
不登校などの長期欠席者は1991年度から国公私立の小中学校で年間30日以上欠席者の人数を調査し、2004年度から高校も対象となりました。
いじめは小中高とも1985年度から公立校で調査を始め、2006年度から
国私立校、13年度から通信制高校も含めました。以前は問題行動調査と称していましたが、不登校を問題行動と誤解されないよう名称が変更されました。
この問題、不登校といじめは連動している率が高い。
いじめは、親や子供たちがいじめがあると訴えても学校が隠蔽する傾向があります。子どもの自殺者が出る度に問題になります。後手後手に回る事案でもあります。子どもはこの国の未来そのものです。政治が真剣に捉える必要があります。
ましてや、政府は「異次元の子ども対策」を実施するのだと言っているのです。
不登校やいじめの解消も子ども対策です。異次元の取り組みをお願いしたいものです。
重大事態とは、いじめで児童生徒の生命や心身、財産に大きな被害が生じたり
長期間の不登校になったりした疑いのある事案のことです。
いじめ防止対策推進法で定義されていますが・・・この法律が効力を発揮しているのかどうか、検証をすべきではないでしょうか。甘いと思います。
それと、教育機会確保法、これも問題があるのではないでしょうか。
親に聞きたい。小中学生・つまり6歳から13歳までの子どもを「嫌なら無理して学校に行かなくても良い」とするならば、親はどんな教育をするのか。
少なくとも、義務教育を放棄することが正当化されるならば、
文科省は親の教育方法や方針を聞き取りそれに対して判断すべきではないか。
でないと、学校教育そのものが崩壊してしまうと思うのですが・・・
私は、いじめで児童生徒の心身が壊れるような被害、長期の不登校の疑いがあるのを重大事態というならば、重大事態に対する対処、対策がいかにも中途半端ではないかと思う。その根底に、社会全体が、我が身のことではない、他人事だからなどという思いが潜んでいるとするならば・・・それこそ重大事態ではないでしょうか。Goto
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