トランプ・施政方針演説にどう対処するのか・・・
まぁ・・・石破さんの施政方針演説をしっかりと読んだのだから。
従属国としては、米国大統領様の施政方針演説もしっかり読まねばならない。
そう思って新聞を捲った(3/6朝刊)のだが・・読売新聞以外は
全文を掲載せず「要旨」になっていたのは驚いた。
また、同じ日の朝刊には中国の全人代(全国人民代表者会議)が開会・李強首相が施政方針演説に相当する政府活動報告を行なった。全文を掲載している新聞がなかったので朝日新聞が掲載した要旨を読んでみた。
世界二大国が同じ日に施政方針演説をするって。神の悪戯ではないかと思うのだが。私の感想では、李強首相の24年総括「外部からの圧力が強まり、内部にはいっそう困難を抱えるという複雑で厳しい情勢を前に、習近平同志を核心とする党中央の力強い指導の下、中国式現代化は新たに確かな一歩を踏み出した」との冒頭の言葉に中国の現状が凝縮され・・・
大国の意識として、「一帯一路」をベースにした大国外交は新たな局面を切り開いていると自賛しながらも、世界経済成長の原動力が不足、一国主義と保守主義が激化し、多国的貿易体制が行き詰まり、関税障壁が増え、供給網の安全を揺るがし経済循環を阻害していると、米国・トランプ政権を露骨にではなくやんわりと批判する。ここに習近平体制の強かな姿勢が見えた。
一方のトランプ大統領の施政方針演説。
まず、就任1ヶ月半で中国に2度・計20%の追加関税を発動・
2回目は全人代開幕前日の4日に。その結果、中国の5%の経済成長を不確実にするなど、その強かぶりは用意周到。
毎日は「独善トランプに共和喝采・静まり返る民主」
読売は「偉大な米国を自ら損なうのか」と国際社会の反感を高める演説と批判。
日経は「米の防衛費増額要求警戒」GDP比3%を迫ると・・・書く。
私は思う。日本の新聞がいくらトランプ演説の内容と、その裏に潜む思いを
思惑を分析してみたところで意味はない。この2期目の4年間で何をやりたいのかを、バイデン政権の4年間をじっくり見ていて、「俺ならこうする」と練りに練ってきた考えを、一気に実行に移しているに過ぎない。
逆を言えば、任期が4年しかない。この4年間でアメリカを自分の思い通りに作り替える。選挙中に訴え、発言したことを全てやり切る、そのために返り咲いたのだ。その覚悟が凝縮された演説だった。
もちろん、絶賛しているのではない。呆れているのだが・・・
それにしてもである。彼を選んだのは一応民主的な手法、選挙によって選んだ
米国民である。米国民の選択を誰も否定できない。ましてや日本の報道機関が批判するのは「犬の遠吠え」でしかない。
対応策などない。あるとすれば、1期目の4年間と落選中の4年間の
彼がやってきたことと発言内容を具(つぶさ)に分析して、その先取りをするか。それとも4年間・嵐が過ぎ去るのを頭垂れ、じっと見守り、日本的な強かさで耐えて凌ぐのか・・・それとも血に塗られた米国の・・・やめておこう。Goto
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