祝・日経沖縄印刷

経済環境が厳しい時ほど、果敢にチャレンジすべきではないでしょうか。
沖縄には、ローカル新聞が二紙あります。
沖縄タイムスと琉球新報です。ともに発行部数は20万部。売上も120億円前後。
沖タイは戦後生まれ、琉新は明治26年の創刊。
伝統と歴史を有し、凌ぎを削るライバルです。
地理的な事情があるのでしょう。が、沖縄に全国紙が届けられていない。とは、
業界に携わりながら、まったく、知りませんでした。
考えてみれば、日刊ですから、空輸するか?現地で印刷する以外
朝刊を届けることはできない。ですよね。
ABC調査(ちょっと古いデータ)では、朝日の東京版が約千部。日経が約3500部(版不明)
一日遅れで届き、読売と毎日は、調査不可となっています。
全国紙なんですから、北海道から沖縄まで、届けて欲しいものです。
離島や山間へき地まで、同じ価格で宅配するから、新聞は再販制度で守られているのです。
最近は、インターネットで、全国紙の比較も、社説も読めるようになりましたが、
全国紙が沖縄での発行を放棄していたことに、違和感を覚えます。
と同時に、ローカル紙があれば、全国紙は必要ないって、ことでしょうか?
新聞業界は、収入のベースである購読部数が落ち込み。広告出稿も減少と、経営的に
厳しい環境にあります。将来の方向性、あり方を見つけねばならない局面にあります。
それを、承知で、「なぜ、沖縄で印刷、発行しないのか、全国紙じゃないか」と、
攻めてみても、仕方がないんですが。
そんな、業界苦境の中。日経新聞が11月1日から、全国紙で初。
沖縄で朝夕刊の印刷(発行)を始めると発表しました。
日経は経済専門紙です。沖縄経済界にとって必需品。
構造的な不況産業でも、専門性、特徴があれば、市場はどこにでもあります。
日経沖縄印刷は、琉球新報に委託されます。(編集面での協定はなさそうです)
つまり、二紙は競合しない。補完関係が保てる。
琉新にとってはライバル沖タイとの差別化になる。と判断したのでしょうか?
新聞業界の新しい動きとして注目です。
では、全国紙とローカル紙は、どうか?隅分けは可能だと考えます。
で、あれば、一般紙の全国紙とローカル紙の乗り入れも可能。
と、考えますと、日経に続き、沖縄で、朝日か?読売?が、沖タイと委託印刷も可能だと思います。
そうなれば、沖縄の人たちも、全国紙を読むことができます。
新聞のあり方が問われる時代。
全国紙も、経営ありきで、そんなに縮こまらないで、情報を届けることに、凌ぎを削って欲しいものです。
日経新聞の沖縄での印刷(発行)に、敬意を表し。
                        Goto

コメント