ゲバラ

人間愛と社会正義
青臭いんですが、私の中では「ゲバラ」は死んでいません。
日曜日。気になって仕方がない映画。「チェ・28歳の革命」と「チェ・39歳 別れの手紙」を観ました。
映像がドキュメンタリータッチで、構成されているせいか。あの時代。あのときは、1960年代後半から70年代前半に掛けて、学生運動が高揚した時代です。私もご多分に漏れず、大いに「赤」(今でも私のことをそんな風にレッテルを貼る田舎の権力者がいますが)かぶれした「あの時代」が鮮明に蘇りました。
「革命」なんて、本当に起こせると思っていたのか?と問われれば。「武装闘争」で権力が転覆するとは思っていなかった。しかし、経済の高度成長とは裏腹に、資本と労働の間には、明らかな搾取が存在するとは、真剣に考えていました。
世の中には強者と弱者が峻別され、弱者を安易に切り捨てる仕組みと思想(手には技術、心に日の丸)が構築されつつある。それと対峙する勢力(労働者)の一員になって、闘いたいと熱くなっていました。
そんな、青臭い学生時代の「英雄」が、米国支配のラテンアメリカに風穴を開け、キューバ革命を成功させた後、南米(ボリビア)大衆の開放のために闘ったリーダー チェ・ゲバラでした。
キューバ革命から50年(キューバの体制がこのままでは限界が来ると思うのですが)。革命の指導者、フィデル・カストロ前国家評議会議長(82歳)が健在である以上、彼と同世代の「ゲバラ」は、今も尚、地球上のどこかで、「一切の妥協を許さず、ブレず、大きな愛で理想社会を求めて、あの時代のままのスタイル」で生き続け、闘っているハズ。生きていなければならないと思いたい。
しかし、映画のラストシーン。彼は革命家のまま死ぬのです。「別れの手紙」を残して。
歳月は、人を確実に老いさせます。しかし、老いは、知らず知らずのうちに、青春時代に追い求めた夢までも風化させ、人の生き方を保守的で現実的に変えてしまいます。
この映画を観て、今尚、私は、時代背景に違いはあるが、あの時代の私となんら変わっていない。むしろ、アラカンにして、熱い生き方が出来ていると大声で叫んでみたい。
死なないと信ずる「ゲバラ」が死んだという現実を映画で見せ付けられて、「ゲバラ」に象徴される人間愛と社会正義は、私の中では永遠に失われはしないのだと、妙に「革命家」気取りで強がっています。単純ですね。(笑)
アラカン世代には、青春回帰、お勧めの映画です。
映画館(シネコンですが)の鑑賞料、1の付く日は特別料金で1000円だそうです。
そのせいか、若い人達で賑わってました。
私の場合、こんなに楽しませてもらって。いつでも還暦料金で1000円です。
本来ならば若い人達の料金を1000円に下げ、映画ファンを増やすべきだと思いますが?
                             Goto
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