外交無策

例年なら、もう満開のはずの桜、いつ咲くんでしょうかネェ。
核テロ防止を中心に、世界53ヶ国から首脳が集い、核物質の除去や最小化。原子力施設に対する物理的保護の強化。核・放射性物質の違法取引の遮断などを話し合う第2回核安全保障サミットが26・27の両日ソウルで開催された。
オバマ大統領、胡錦濤主席、メドベージェフ大統領、李明博大統領らが、前日の25日から、活発な二国間外交を展開。核問題にとどまらず、外交全般に渡り、首脳会談を繰り広げたと、肝心の野田首相が会議途中参加にもかかわらず最大の報道陣を送り込んだ日本メディアが報じた。
核の問題なら。福島の原発事故に苦しむ日本が主導権をとっても良さそうなのに。何とも、存在感のない、影の薄い話だ。会議に遅れた理由は、ソウル訪問が、遠距離だとは言わせまい。羽田、金浦空港間は1時間ちょっと。
では、なぜか。26日、朝から参院予算委員会外交(皮肉ですね)・安全保障(沖縄・普天間問題)の集中審議に出席していた。(どうも、この委員会は、野党が縛ったのではなさそう)消費増税野党の協力が欲しいために、国会出席の要請に応じただけらしい。余にも内向きではないか?これでは・・・日本外交大丈夫かいなと、思わざるを・・・
その委員会で、出席要請した野党側から「積極的に首脳会談を行って日本立場を発信すべきじゃないか」と追求されたそうだ。野党もどうなってるんだろう。姑の嫁いびりそのものではないか。いやはや。これが、世界第三位の経済大国の政治の実態。情けなや。
と、思いつつ。サミットでの野田首相の演説要旨を読んだ。(朝日新聞27日夕刊)
驚いた。これだけの大舞台で、それも、核の安全保障の問題で、折角のチャンスにも拘らず、イニシアチブを取る決意も意欲も、勿論、覚悟もない。なぜなんだろう。呆れながらも首を傾げる。
この事態。野田首相の資質ではなさそう。政権交代を目的化していた民主党に。そもそも、外交政策がないのだ。外交方針が決まっていないのだから、ソウルへは行きたくなかったのだ。だから、参院の委員会のお呼びにホイホイと応じて、サミット参加を意図的に遅らせたのだと、気が付いた。となると・・・・
外交政策無策の政権を選択し、内向きの政治をやらねばならない衆参のねじれ状態を生み、日本外交を無策のまま放置させている責任は一体誰にあるのか。私は、ソウル核サミットに、韓国のメディア以上の200人を越す大報道陣を送り込んでいるちぐはぐな、メディアにあると思うのだが。
それも、よく考えてみると、主権在民なのだから、すべての責任は、国民にあると言わねばならない。国民が悪いといってしまえば、元も子もないのだが。そういう事なんだろう。それにしても、国際社会での日本の凋落を止める術が何処かにないのかと、未だ、咲かぬ長良川の堤の桜を恨めしく眺めている。Goto

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