躊躇

沈みかけている日本列島が本当に、沈むかも。
このテーマを扱うかどうか?この問題が表沙汰になってから、迷っていました。理由は、あまりにも社会的に影響が大きな問題で、ブログネタにするのも憚られるからです。
そうです。年金資金を運用する投資顧問会社の2000億円に及ぶ年金資産の消失問題です。まだ、金融庁と証券取引等監視委員会の実態解明強制捜査が始まったばかりですが。実態は最初から運用せずに資金を流用した巨額金融詐欺事件。企業年金制度を崩壊させる大事件です。
まず。投資顧問会社は全国に246社。運用額は146兆円。果たして、問題の会社以外の245社は、どうなっているのか?すべてが、最初から運用せずに資金流用を考えていたとは思えませんが。少なくとも、リーマンショック以降。東証の株価指数が35%以上下落した。その穴埋めが簡単にできたとはとても、思えません。だとすると・・・・・。
捜査が進み。詐欺事件で、立証されるようなことになれば。正常に運用されている他の投資顧問会社に、取り付け騒ぎが起こるのではないか?そんな不安が。そうしなければ、真面目に働いて年金を積み立てている会員に申し開きが立たないって、ことになるのでは。146兆円の取り付け騒ぎが起きるとは思えませんが。もしも、もしも、となれば。金融パニックが。
それに、責任論です。07年に、運用を許可制から登録制にした。09年から信託銀行と生命保険に限られていた企業年金の運用の担い手を一気に増やした国の責任は。そして、年金を管理する企業や団体の責任者の責任は。問われてしかるべきでしょう。
その結果。政府に肩代り、税で補填せよとなれば、ただでさえ、財政危機にある国家財政を更に圧迫することになる。でも、そうしないと、年金が滞り生活に困窮する人。責任を取って、命を絶つ人も。そんな悲惨な状態も、他人事では無くなります。
この問題。もはや、政治問題です。あまりにも、政治家の反応が鈍すぎます。スピード感を持って処理しないと、沈みかけている日本列島に止めを刺すことになるやも知れません。だから、ブログネタなんぞにできるテーマではない。と躊躇したのです。Goto
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3/26 日本経済新聞

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