合点(ガッテン)

民主党惨敗の原因は労働運動の終焉ではなか?との分析がなぜないのだろうか?
時代のスピードに付いて行けないのか?それとも時代はそんなに速くないのに。勝手に早く早くと人間が焦っているのか?政治は、あの総選挙からまだ、一ヶ月も経っていないのに。分析も総括もないがしろにして、もう、夏の参院選の話題が。
なぜ、こんなに慌てるのか。私の分析だが。
1・溢れるメディア報道に原因がある。新聞はニュースがあろうがなかろうが。日々40ページ、B版の紙に「何か」を印刷して発行せねばならない。そこには、勿論、政治欄があるわけだから。読者に読んでもらうためには。政治を面白おかしくして記事にせねばならない。
それには。過去の分析や総括なんて読者が興味をそそらないものは無視。次の日の話題へと、筆を進める。となれば、勢い夏の参院選ってことになる。
1・テレビもそうだ。いつの頃からか。朝や昼のワイドショーでも政治を取り上げるようになった。昼にテレビを見ているのは主婦と勝手に決めつけ。主婦が喜びそうな内容の政治がらみのテーマを取り上げる。そうなると、やっぱり。分析や総括よりも・・・政治家のスキャンダルや政局に・・・・。
私もテレビ局(CSデジタル放送局・ウェルフェアチャンネル)を運営した経験があるから分かるのだが。放送するに最も大変なのは、止めどなく押し寄せる時間と戦いである。24時間、365日番組を作り続けねばならない。それも。視聴率という数字に追われながら。
となれば。メディアには、本来情報にもならない内容や意味のない政局などを記事化あるいは、番組化しなければならない。それを報道過多というのか。資源の無駄と称するかは別として。新聞社も放送局も。記事がないから本日は休止です。なんてことになれば・・・
商業メディアとして成り立たなくなってしまう。そうなんです。急ぐ必要のないことでも。メデイアの都合で、我々は、記事や番組を押し付けられ、急がされ、スピードを上げさせられることになる。だから。テレビを見ない若者が増え。新聞の購読者が減少する・・・
毎日新聞の余録に総選挙で惨敗した民主党に・・・こんな総括をしている。
「合点(ガッテン)」とは平安時代に始まった僧徒による多数決や選挙に由来する。議案の賛否や列挙された候補者名に付ける印が「合点」で、それを記した文章を「合点状」という。
合点は今の投票を意味し、その結果には少数派は従わねばならない。寺院では「寺院興隆」という公の動機に基づく師弟関係や権力への迎合を廃するために「一味和合」という心構えで評定には従うことを義務づけた。
しかるに。民主党の惨敗は、集団の結束を前提に、自由な議論を通して意思決定を行う「一味和合」の心得のない人達が権力に付いてしまった結果であると分析できる。それを野合集団という
ずいぶん長くなったが。私は。野合であるがゆえの惨敗であることに否定はしないが。
しかし。本質はそうではなかろう。民主党を支持し、支えたハズの連合を中心とする労働運動の敗北ではないのか。労働組合が、マスメディアの慌ての煽りに、振り回され、民主党に対する影響力を放棄した結果ではないか。
民主党の惨敗は、労働運動の終焉に帰着する。その総括なしに、参院選などおこがましい。民主党再建の道はない。と思うのだが。そんな分析も総括もメディアから聞いたことがないのに「合点」がいかぬ。Goto

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