アケボノモウソウチク

何事も手入れをすれば美しくなるものですね。
新聞は政治・経済や社会のほか、スポーツ・芸能などの娯楽情報を日々伝えてくれます。取分け、日経の朝刊(月一回・木曜日)に組まれる特集「ART REVIEW」(身近に潜む美の発見)には、私のような美意識の薄いモノにとっては、まさに一服の清涼剤です。
7/10の「ART REVIEW」は「竹の居場所」と題して、最近、都市部の高層ビルの空間に竹が使われる話が掲載されました。ひと昔前の話ですが、鹿児島本線の列車で移動中。福岡県から熊本県に入りますと、山並みが途端に「竹林」に変わることに気づき、県を境にして、なぜなの?
と感じ、地元の人に聞いたことがあります。熊本の人と言われたか。この辺りの人と言われたかは定かではありませんが。「山の手入れを怠った結果、生命力の強い竹が、他の樹木を凌駕してしまった」からだと伺い・・・・そういえば、岐阜周辺でも放置してある河原や雑地は竹藪で覆われていると・・・妙に納得した憶えがあります。
私が楽しませて貰うゴルフ場に男子プロ開幕戦が行われる東建ホームメイトカップの会場、東建多度カントリー名古屋があります。3番ホール周囲の山は竹藪でしたが。5年ほど前から、手入れが行届き、実に見事なモウソウチクの山に生まれ変わりました。
池越えのショートホールで、池には赤い欄干が眩しい太鼓橋が。その先にグリーンがあり、背景が見事な竹林です。「竹には日本的な空気が流れている。まっすぐ立つさまは潔い」(日経・ART REVIEWから)と申しますが。凛とした竹林に向って打つショットは思わず、潔くなります(その割りにはワンオンしないのですが)
ゴルフ場は雄大な土地ですから。モウソウチクを思う存分伸ばすことができますが。ビルの空間となると、スペースが限られます。背丈が4・5メートル以上にならない「アケボノモウソウチク」という改良された品種が使われているとのこと。日本の林業って、農業もですが、凄いですねぇ。
なんせ、竹は10年に一度しか花が咲かない木ですから。品種改良にはなかなかの技術が必要です。そんな記事を読みながら、都市のビルの竹林を想像しますと、何事も手入れをすれば、美しくなるモノだと、改めて、身近な竹の美意識から学びました。新聞って嬉しいですね。Goto

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