九十歳。何がめでたい。

どうか、もう一度、長編小説にチャレンジ下さい。
まぁ、ムキになっても仕方がないのですが・・
物を書いて・・1世紀近くを生き抜いてこられたのです・・
物書きらしい、人生の深みを感じるエッセイを書いて欲しいなぁ〜て思うんですが。
朝日新聞1/11朝刊・・新年特集「2017・・私の想い」で・・
93歳を売りにしたエッセイ「九十歳。何がめでたい」を上梓され、ベストセラー・・
佐藤愛子さんへのインタビューが掲載されました。
あの佐藤さんと言えば結婚されて・・岐阜県恵那市に住んでおられた・・戦前の話ですが。
明治の文豪・佐藤紅緑を父に。詩人・佐藤ハチローを兄に・・
そうです。物書きになる為に産まれてこられ・・・卒寿まで健筆を振るわれた・
「人生最後の小説と決め、書き上げた「晩鐘」で筆を置かれたのですが・・
仕事をしなくなって、世間に相手にされなくなったのが淋しくて、うつ病に・・
たまたま編集者が来て、書く気になって、女性週刊誌に連載「それが・・九十歳で」・・です
新聞の書籍広告を見て・・・あの佐藤さんが卒寿を過ぎて・・凄いと敬意を表し、、
早速に購入・・
まぁ・・・酷い。さすがに高齢者の読む本(私も勿論高齢者ですが)ですね。
大きな活字で、ページを稼ぎ(220頁・資源の無駄ですね)
内容は、昔は良かったのオンパレード。なんじゃこりゃ・・それで1200円(消費税別)
出版業界不況の手助けと、高齢者福祉の一環、社会奉仕ならと諦めますが・・・
「晩節を汚すとは・・・こう言うことか、と愕然。
インタビュー内容も・・・首を傾げます。
朝日的に働く年寄りの半分ぐらいは年金や蓄えがなくて無理矢理働いているのですが・・
と水を向けられ・・・「高齢者が働ける世の中は良い」とまでは、さすがと思ったのですが、
「科学文明の進歩は必要ない。便利・合理性を追求するのは打ち止めにせよ」
「でないと人間は退化する」「何でも思うままに進むと・・人間は何を目指して生きるか・・
それを考えなくなってしまう」と何を言いたいのかさっぱりわからない。
経済第一主義を批判しておられるのでしょうが。
そこが朝日的な誘導です。世の中・・・儲かれば良いとの考えになっているんでしょうか?
と質問され・・・「重版出来と編集者が喜ばしげに連絡がある」と、興醒めすると。
「書くことが生きる支え、書くことが大切、あとは売れようが、けなされようが・・
私の知ったことじゃない」と・・・タイトルと広告で売れているのもご存知ない様子。
「有名作家になりたいとも、小説で儲けようとも思わず・・好きなように生きてきただけ」
だと、うそぶかれる・・・いやはや、何とも幸せな老後ではございませんか。
いや・・・批判しているのではありませんよ。
訳の分からないエッセイが出版社に利用されていることを・・ご存知ないって
まるで「オレオレ詐欺に引っ掛かった」高齢者みたいだと思うんですが・・
いや・・間違いですね。大ベストセラーだそうですが、被害者は・・
佐藤愛子さんが書かれたエッセイだと・・喜んで買った読者かな。
でも、私は人生最後の小説だと言われる「晩鐘」を読んでいませんので・・読んでみます。
誰も、93歳の作家に何も言わないでしょうから、私が敢えて・・・
まだまだ・・・次作の小説を期待します。Goto
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