野党

体たらくの責任は支持母体にあり。

通常国会の会期末が迫る。にもかかわらず、今国会には緊張感がない。与党が圧倒的多数を握る「自民党一強」時代だ。だからこそ、肝心の野党が存在感を示さねばならないのだが。

公明党では、参院議員が先行して中道改革連合へ合流する方向で検討に入ったと報じられた。先行ということは、地方議員は当面合流しないということだろう。

しかし、そもそもの話である。今年2月の総選挙で立憲と公明は衆院で合流し、新党「中道」を立ち上げた。であるならば、参院も速やかに一本化するのが自然ではないか。半年近く経っても結論が出ない。この体たらくでは国民も首をかしげる。

一方の立憲民主党が3党合流に極めて慎重だ。「党内には様々な意見がある」「丁寧な議論が必要だ」と繰り返すばかり。だが政治に必要なのは議論だけではない。最後は決断である。どうするのか腹が決まっていないように映る。

朝日新聞は政策の違いを指摘する。国家情報会議・国家情報局を新設する法律では中道と公明が賛成し、立憲は反対。改正入管難民法も賛否が分かれた。普天間飛行場移設問題も一致していない。高市政権への対抗軸を掲げても、足元がばらばらでは説得力を欠く。因みに読売は一切論評しない。相手にしていないからだ。

私はこの混乱の根底には連合の指導力の問題があると思う。立憲も国民民主も、支持母体の中核は連合である。中道の旧立憲系議員も同じだ。支持基盤を同じくする議員たちがまとまれないのであれば、連合自身が方向性を示せていないということになる。

もはやルビコン川は渡った。前に進むなら、連合と公明党の支持母体である創価学会が腹を割って話し合い、将来像を描くしかない。戻るなら、中道の旧立憲系議員が立憲へ復帰し、元の姿に戻るしかない。そうなれば国民は完全に見放すだろうが。

行くも地獄、引くも地獄。だが決めないことが最悪である。それにしても、自らの身の上ばかり気にする国会議員が増えたものだ。健全な民主主義には健全な野党が必要である。無風のまま終盤を迎える国会を眺めながら、「やれやれ」とため息をつくのは私だけではあるまい。Goto

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