付録付き本

主客転倒商法・・どの道売らんかな・・・五十歩百歩じゃないでしょうか。
出版不況の中で・・・2013年だけでも前年比で30%アップ、1170万部を売上げ過去最高の記録を更新中なのが、宝島社の「付録付き雑誌」です。読売文化欄によりますと、宝島社が「付録付き本」に本格的に乗り出したのは05年、人気ブランドと組んでからだそうです。
特徴は・・・出版社が手掛けるのに、本ではなくてブランド物の「付録」がメーンであることと、その付録はブランドメーカーが作るのでなく、ブランドは柄やデザインの協力にとどめ、工場探しから製品の製造まですべての責任を出版社が負い・・・
ブランド側が同じ製品を何十万個も作ることに慣れていない。出版社はファッション誌などで得た情報でどんな商品が求められているかを把握して商品開発や提案ができる。それに、書籍扱いなので、書店やコンビニでもブランド品を売ることができるのが好調の原因。
しかし、私が驚くのは。宝島社が付録とはいえ美容健康グッズを中国で大量製造したり、国内では有田焼の皿などオリジナル商品を手掛けることです。出版社というよりもまるで商社のようです。そして、付録欲しさに本を購入させる、このビジネスモデルです。
我々が子供の頃。おまけ欲しさに、グリコのアメを買ったり。プロ野球選手の顔写真付きのカード欲しさに美味しくもないガムを求め毎日、小銭を握りしめ駄菓子屋通いした・・・そんな主客転倒商法が、出版界でまかり通っているのが面白い。人間の心理っていつになっても変わらないものです。
出版業界って、古い業界です。自分たちは知的な集団だと思っているのでしょうから、こんな付録で釣って本を売るなんて、とんでもないと思っている老舗の出版社もあるようですが。直木賞だの芥川賞だのとやたら権威付けして、賞を餌に本を売るのと比べれば五十歩百歩じゃないでしょうか。頑張れ!出版界の異端児・宝島社。Goto

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