地域交流の形

川の金華山と海の金華山・・・二つの山が結ぶ縁。

私の盟友が毎朝、岐阜の原風景・金華山と岐阜城。
その麓を静かに流れる長良川の写真を届けてくれる。(写真参照)

岐阜市の誇りといえば、長良川に寄り添う金華山です。
標高329m。山頂には岐阜城が聳え、織田信長が天下布武を掲げた舞台。
長良川の流れとともに、岐阜の歴史と文化を象徴する存在です。
その姿はまさに「川の金華山」と呼ぶに相応しいでしょう。

一方、宮城県・石巻市の沖に浮かぶ金華山は、古来より「三年続けて参拝すれば一生お金に困らない」と伝えられる霊山。黄金山神社を中心に信仰を集め、東北の人々の精神的支柱となってきました。雄大な太平洋に囲まれたその姿は「海の金華山」として人々に親しまれています。

偶然にも同じ名を持つ二つの山。一方は川に抱かれ、一方は海に浮かぶ。
これほどに対照的でありながら、深い共通性を秘める存在は希でしょう。
ここにこそ、両市が交流・提携すべき理由があります。

観光振興の観点からみれば、「川の金華山と海の金華山を巡る旅」という新たな観光ルートは大きな魅力を放ちます。戦国史の息吹を感じる岐阜城と霊験新たかな黄金山神社。歴史文化と信仰を軸にした「二都物語」は国内外の観光客にとって唯一無二の体験となるでしょう。さらに川と海という自然の恵みを味わう食文化交流も大きな可能性を秘めています。

また、歴史文化の継承という観点でも、両市の連携は意義深いものです。
信長の天下布武が築いた「統合と革新」の思想と、黄金山信仰が育んだ「豊かさと祈り」の精神。この二つを融合させれば、地域を超えた日本文化の新しい物語が紡がれます。教育・研究の場でも、双方の歴史を学び合うことで子供たちに豊かな視野を育むこともできます。

岐阜市と石巻市は、同じ「金華山」という名を背負う都市です。
この偶然の縁を必然の力に変え、提携によって新しい地域振興の形を生み出してはどうか。岐阜には地域みっちゃく生活情報誌「GiFUTO」があり、石巻には地域みっちゃく生活情報誌「んだっちゃ!」があります。この姉妹誌を架け橋に、市民同士をつなぎ、文化と観光の往来を実際に動かす。

情報誌が取り持つ縁で「地域を活性化」させることこそ、「地域を元気に」を掲げる中広グループの使命です。川の金華山と海の金華山を結ぶ物語を、形にして参ります。Goto

コメント