腐の世界

趣味にもいろいろあるものですね。
腐るに女子と書いて、何と読むんだね。と、私は彼に尋ねた。なぜなら。彼の卒論欄に「腐女子について」と書いてあるから。「ハイ。ふじょし。と読みます」と・・・「腐った女?変わったテーマを選んだね?」
高貴な女性を「貴婦人」とは言うが「貴腐人」とは言わない。腐ったもの?例えば、豆腐の研究にしては変だし。腐の研究では漠然としている。女性の研究でもおかしい。彼の答えから推察するに「女性の地位とか立場の深層」を研究しているらしい?
「この世には男と女しかいないので、女性の研究もしかりだが」「腐った女性の研究とは??」
流行語だとしたら、私にはチンプンカンプン・・・・。
腐女子とは「男二人をカップルに仕立て上げ、めくるめくる同性愛の世界を妄想する女性」のこと。
自虐的に「腐った女だ」と自身をあざけたのが言葉の由来だと毎日新聞で読んだ。「ふふ〜ん」
オタク族のように部屋に閉じこもって、男の同性愛を妄想するのがマニアの女性を、田舎のおっさんとしては想像することが出来ない。そんな女性は「腐った女子」だ。と思わずにいられない。
そうそう。それが「腐女子」なんだと、改めて言われれば。なるほど。そうですかと頷きたいのだが。
頷くに頷けない。趣味の世界なんだ。文句があるか。と開き直られれば。その通りだが。
しかし、趣味の世界。それも暗い趣味は大概が、オタク族やマニアと言って男性の世界としたもの。女性の趣味ではない。と固定的に考えていたが。男性であれ女性であれ、「暗い趣味」を妄想するのに男女に差があると考えるほうがおかしい。
だとすると、闇に隠れていた女性の「腐の世界」が「腐女子」という奇妙な呼び名で表面に出てきたのは、男女平等社会が一歩前進したことになるのだろう。
彼の卒論は、まさに社会の深層に迫る意義深い研究と言うことになる。
もう、卒論が仕上がったのか?それとも、思案中なのか?わからないが。
「腐の世界」の深層に何処まで迫ったか?完成の暁には是非、読ませて欲しいものです。
                                Goto                          

コメント