FT買収

日本の新聞社の経営手腕が試されるのではないだろうか。
日経新聞社が英国の経済新聞社ファイナンシャル・タイムズ(FT)を買収したのは7月。日本のメディアも遂に海外の、それも歴史のある経済紙を買収する時代になったのかと、感慨深い思いで、成り行きを眺めています。一体、FTサイドはこの買収劇をどう見ているかも知りたい。
そんな思いでいましたら、日経朝刊(8/7)でFT社CEOのインタビュー記事が掲載されました。海外企業が親会社になることにどう思うか?「我々が特定の国や組織を代弁することはそもそもありえない。代弁するのは質の高いジャーナリズムと読者の利益だけ」
日経新聞は「日本株式会社の機関紙」と揶揄されています。質の高いジャーナリズムとは如何なるものか私にはわからないが、敢えて読者の利益のためという読者は誰を指すのか。買収劇が起きた原因は、読者離れが経営を圧迫したからに他ならないと思うのだが。
インターネットやソーシャルメディアの普及がマスメディアの広告収入を圧迫しているが。「FTはデジタル化を先行させ、広告収入から、デジタル有料購読者のビジネスに転換した」確かに、世界の経済紙ではデジタル化をいち早く進めたが、まだ、採算が取れるとは聞いていない。
「2年前に購読収入が広告収入を上回った。紙とデジタル合わせて70万人以上の有料購読者がいる。購読者データの活用で、広告収入も堅調になる好循環に入っている。デジタル化はメディアの成長のチャンスである」メディア業界のデジタル化は暗中模索にある。FTとて同じ悩みに陥っていると読めるのだが。
新聞社、紙媒体の将来は?「特に心配はしていない。デジタルによって、新しい報道や表現、マーケティングの手法が生まれ、ニューメディアは極めて動的で創造的な産業になってきた。産業としての報道の将来は楽観的である」うーんむ・・・紙媒体の将来はの質問に答えてはいない。
「紙への読者の支持は強い。ニューメディアが登場しても一覧性に秀でる紙は強い。ビジネスリーダーにはそこが支持されている」新聞を読む人は減っても、社会のリーダー的地位にある人の購読は減少していないので、新聞の影響力は落ちないと、私もそう思っていますが、購読部数の減少の答えにはなっていません。
FTでは編集の独立性をどう確保していますか?「独立性はFTの核で文化だ。これまでの親会社とはその文化を共有してきた。経営からも独立している。広告主の圧力を受けることもない。編集権の独立は強固だ。日経とも議論をしている。文化、価値観を共有していると確信している」
そうあって欲しいと望むのだが、日経の文化とは何かが問い直されはしないだろうか。
日経との関係は?「いろいろなアイデアや資産、技術など交換できる素晴らしい機会だ。グローバルな成長で可能性を感じる」それがFTCEOの答えだが・・・私には日経の買収に未来を見ることができない。・・日本の新聞社の初めての海外老舗新聞社買収劇、日経の経営手腕が試されるのではないだろうか。Goto

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