究極のポピュリズム政治で・・・この国は大丈夫でしょうか。
国会で論戦が繰り広げられています。なんでも反対の政党以外は、建設的と申しますか、
是々非々の議論が多い気がします。でも岸田首相の答弁、杓子定規で、熱がなく、
早く時間が過ぎればと言わんばかり、国民の心に全く響きませんねぇ。
デンマークの話です。
2月初頭、首都コペンハーゲンの国会前で5万人規模の抗議デモが起こりました。
世論調査でも7割の国民が反対だと意思を示しています。英BBCや地元メディアの報道です。
何でこんな騒動になっているのか。
ロシアのウクライナ侵略を受けて・・・「国防費は国内総生産(GDP)の2%以上」という
目標を2033年までだったのを30年までに前倒しする必要に迫られた。
その税をどうするのか・・・デンマーク議会で議論された結果。
2月末に「祝日を1日」廃止することで労働時間を延ばせば・・・
税収が30億クローネ(580億円)増える。その額を国防費に充てるようにする・・
そうです。祝日を1日なくす法案を賛成95、反対68で採択したのです。
その結果、来年からイースター(復活祭)後4回目の金曜日の『大祈祷日」が祝日でなくなる。
17世紀から続く祝日は、今年が最後になります。やりますねぇ。
それに反対する議員は「盗みはやめろ。政府は国民に1日多く働くよう命じている」と批判、
野党や労働組合、宗教家らが反対の声を上げ、騒動になっているのです。
デンマークは元日やクリスマスなどの祝日は現在、計10日あります。
首相は「1日だけ余計に働かないといけないことを問題だと思わない」と強気です。
デンマークの国会は、緊迫した欧州の現状、防衛費を賄うために
国民にもう一日だけ働いて欲しいと。採択したのですが・・・
さてさて、日本の国会、防衛費の議論もあまりせず、5年間で43兆円増やすと
決めて終わり。その財源についても増税するのですが、中身も曖昧なまま。
日本って、土日、祝祭日合わせると、2日働いて1日休み。有給休暇を除いて、
年間・120日以上が休みです。祝日と日曜の間の月曜日は休日です。
働かないことが美徳のようになっています。日本も祝日を減らすべきだと思うのですが。
そんな日本、国会で与党が国防費は増税しないが、1日祝日を減らして
余分に働いて欲しいなどという法案を出せばどうなりますか。
次の国政選挙では確実に議席を減らします。ポピュリズム政治の最たるものです。
デンマークの「祝日を1日なくす」ことが正しいかどうかはわかりませんが・・
ウクライナ戦争の影は経済に重くのしかかっています。朝鮮半島や台湾海峡を巡り、
きな臭さが漂っています。防衛費をどうするのかの議論は真摯にすべきであります。
いつまでも自分達は大丈夫などと、ノー天気で働かないことを美徳だと思っていると
とんでもないことになるのではと、デンマークに学びます。Goto
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