世襲

民主主義の国です。選ぶのは主権者である国民です。

岸田首相の長男(首相秘書官・32)が年末(12/30)に公邸で親族らと
忘年会を開き・・・大はしゃぎしている写真が週刊文春に掲載されました。
コロナは収束に向かっていたのです。一族が集っての飲み会・別段問題ないのですが・・・なぜか・・国会でも野党から批判の声が上がっています。

何が問題なのでしょうか?
私邸ならば問題ないが・・・公的な空間もある公邸だから。
でも現実には首相と長男が住んでいるのです。どこからどこまでが
公的で私邸なのかの線引きは難しい。

野党は「公私混同だ。厳しく批判されてしかるべき行動だ」
「公邸は思い出づくりの場ではない、危機管理の場所だ」と強く非難します。
そりゃ、おらが一族から総理大臣が出たのです。一族が集って祝う・・
その場所が住居である公邸で何が問題なのでしょうか・・・

その他の理由は見つからない・・・あえて申せば、1月、首相外遊の際、秘書官として同行、パリやロンドンで大使館の公用車に乗って観光名所を巡ったり、高級百貨店で土産物を購入したことが週刊文春で報道され・・批判された。

それもどこがおかしいのか。さっぱりわからない。・・外務省に言わせれば
国会議員の外遊なんて、公私混同は日常茶飯。はじめて親父の外遊に付き添ったのです。大した仕事をしてるわけでもない。空いた時間に遊びに行って何が悪いのでしょうか。公用車を使ったことが?だって首相の政務秘書官でしょ。
秘書としての任務だと言われれば、誰が断れるのでしょうか。

要するに・・・問題の本質はそんなことではない。
オマエ、ろくに仕事もできないのに、親の七光で政務秘書官になっていること
忘れてるんじゃねぇ。どうせ、親父の後を継いで議員になるんだろ・・
そんな恵まれた環境にいるのなら、もっと真面目に勉強せよ。

オマエはいいよなぁ・・・俺たち庶民はあくせくして働いているんだぞ。
調子に乗ってるんじゃねぇ。そんな世論の怒りが、公邸での忘年会写真漏洩です。でもです。写真・・・どう見ても一族じゃないですよねぇ。
長男の友人。・・大学時代のサークルの仲間か、物産に入社した時の同僚とか
じゃないのですか。

首相は野党の「公私混同だと指摘、更迭させるのか」の追求に「長男には厳重に注意した」でことを済まそうとしていますが・・・文春砲って、一発だけ爆ぜるのではありません。必ず第二弾があります。それが写真に写っている連中は一族ではない・・って話でしょう。そうなると・・・持ちますかねぇ。

こんなことで騒ぐ野党も野党ですが・・・そもそも、このことが週刊誌ネタになったのは、写真を外部に流した奴がいるからです。そんな連中としか付き合えない、この長男って大丈夫か?

折角、内閣の支持率も上昇気味・・・いざ解散で、長期政権を狙っているのに、
不肖の息子に足元を掬われる・・・親父も怒り心頭なんでしょうねぇ。
でもです。ことの本質は世襲にあるのではないでしょうか。
毎日新聞が国会議員の世襲について定義しています。

「父母(義父母を含む)または祖父母(義理の祖父母・養子先の祖父母を含む)が国会議員で同一選挙区から立候補」のいずれかの場合を世襲という。
これに基づいて集計すると、衆院選の世襲当選者は2014年123人。17年120人
21年116人といずれも全体の約4分の1が世襲議員です。

ちなみにですが・・・岐阜県の衆院小選挙、5区全員がこの定義に該当します。
私は世襲議員が悪いとは思いません。岸田首相のこの脇の甘い、ボンボンでも
首相引退後には間違いなく当選します。

世襲を容認してきたのは日本人の国民性です。
日本は民主主義国家であり、法治国家です。
誰が選挙に出馬しようが自由であります。そしてそれを選ぶ国民も自由であります。世襲を批判するなら、世襲でない候補者を選べば良いのです。

世襲議員の質を見抜くのも全て主権者である国民であります。
岸田首相の長男を批判するなら親父の首相も世襲議員であることも
同時に批判せねばなりません。

身内にデレデレに甘い首相の本質を垣間見た国民です。
次の選挙で誰を選ぶのか・・・国民が問われているのではないでしょうか。Goto

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