「石巻の秋、地域を照らす日日新聞に感謝」

地域にローカル新聞はなければならない。

私の愛読紙、石巻日日新聞から、秋の話題を拾ってみたい。
同紙は大正元年創刊、11月1日で第31,915号。113年の歴史を誇る夕刊紙で、石巻市、東松島市、女川町を発行エリアとしている。地域にとっては貴重な情報源であり、心の拠り所であり、未来を示す指標でもある。10年前からは、地域みっちゃく生活情報誌「んだっちゃ」を発行し、地域経済の活性化にも大きく寄与している。

まず、感謝を申し上げたい。
11月1日、石巻日日新聞社は「にっぽんオレンジシンボル運動」に賛同し、題字をオレンジ色に染めた。石巻の名所も同色にライトアップされ、紙面にその光景が躍った。石巻地区から児童虐待をなくすという強い決意の表明である。その覚悟に心から敬意を表し、新聞社と関係各位に深く感謝申し上げたい。何としても児童虐待をなくしてまいりましょう。

さて、石巻は言わずと知れた漁業のまち。
冬を代表する海の幸、生食用カキの出荷が10月27日に解禁された。例年より一か月遅れ、高水温の影響だという。漁協組合員や家族総出でむき作業に励む姿が紙面を飾った。石巻湾のカキは小ぶりながら身が締まり、甘味が濃い。生で日本酒に、カキフライもまた格別である。

街は晩秋のイベントで賑わう。
25日、市中心部が歩行者天国となり、「石巻パン博覧会」と題した催しに約3000人が集まった。さらに商店街主催の「マンガコスプレストーリー」では、県内外の愛好家が華やかに練り歩いた。人が人を呼び、まちなかに笑顔が溢れた。

東松島市では「第31回オール赤井まつり」。
テーマは「オラが古里、赤井はひとつ」。雨にも負けず2500人が集い、テントの下に屋台が並び大盛況。石巻市北上地区でも「北上にっこりまつり」が開催され、名物CMの“社長もうひと声”の社長が登場、会場を沸かせた。

どのイベントにも共通しているのは、「地域を元気にしよう」という熱意だ。人と人とがつながり、笑顔が広がる。まさに地域の底力である。

そして最後に、ほっこりするニュースを一つ。
石巻市内のスーパーで、丸い卵が話題に。購入した80歳の男性は「こんな卵見たことない」と驚き、割ってみれば双子の卵。ピンポン球より大きく、まさに福卵である。「きっといいことがある」との言葉に、思わず頬がゆるむ。

石巻日日新聞が伝える地域の息づかい。
そこには確かな希望と、支え合う温もりがある。秋の風に乗って届く紙面から、ふるさとの力を感じ、改めて感謝の思いで一杯になる。 Goto

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