司令塔

新専門家会議が立ち上がるそうです。
「政策の実行は政府が責任を負い、専門家組織は現状分析と評価を
政府に提言するという役割分担を明確にする必要がある」とコロナ禍に
医学的見地から政府に助言してきた専門家会議のメンバーが政府に注文をつけた。
クルーズ船問題が起こった時・・・なんだかとても対策が迷走しているのではと
心ある人誰もが・・いったい「この騒動」の司令塔は誰で、何処が担うのか。
と思ったものです。政府・官房長官なのか、厚労省の医療班なのか。国交省なのか、
それとも神奈川県なのか、横浜市なのかと。
クルーズ船。様々な国籍の乗客・乗員が3711名。
首相が本部長で、官房長官が「司令塔」でなければ、縦割り行政の弊害が出るのでは・・
などと思ったのですが、案の定・・右往左往して・・それがコロナ禍の始まりでした。
後付けですが。あのとき全員のPCR検査をして、感染したのは無症状の人も含め
712名で2割。あとの8割は感染していませんでした。換気の悪い船内、
濃厚接触者の多い状況で、1ヶ月以上「三密」状態でした。死亡率は無症状を含む
感染者の1.8%でした。
この事実を正確に掴んでいれば、司令塔さえ明確であれば、
その後の対応が随分変わったのではと思わずにはいられません。
どの時点であったかは、定かではないのですが、西村経済再生相が、
コロナ対策の責任者ってことになって、再生相からでてくる言葉の二言目には
「専門家」のご意見を聞いてです。安倍首相の国民向けの記者会見では
専門家会議の副座長が同席する有様でした。
国民の間では国の対策は「専門家会議が決めている」そんな雰囲気でした。
専門家会議って何なのか。政府には政治的な判断はないのか。
緊急事態宣言も専門家が決めるのか。自粛要請も、このまま放置すれば、
42万人もの死者が出るという専門家会議の数字を政府は鵜呑みにしているのか。
政府の主体性は何処にあるのか。司令塔は誰なのか。
特措法の不備もあってか。あるいは、感染の広がりが専門家会議の見立てを
大きく下回ったことも要因なのか。そんなこんなで専門家会議が矢面に立ちました。
専門家会議にしてみれば、そもそも曖昧な位置付けの組織にも拘らず、
医学的見地から政府に助言してきたのに・・・批判されるとは。
そんな思いだったのでしょう。私は労を称えるべきだと思います。
そんな専門家会議メンバーの不満を知ってか。
再生相は「私自信が考え、総理と官房長官と相談をして、大きな方針は決めてきた」と
自らが司令塔であると強調。そして「より幅広い専門家を加えた新たな会議を立ち上げる」と
発表、7月上旬に初会合を開くと。
専門家会議の副座長は記者団の質問に「私はそれを知りません」と・・・・
さてさて、第2波が懸念されている折、政府の司令塔をはっきりしないで、
現専門家会議との関係も整理しないで新専門家会議を立ち上げても
「変なシコリ」が残らねばいいのだがと心配します。Goto

コメント