みるく世の謳(うた)

無力です。如何にも無力です。祈ることしかできないなんて・・・・
もう何年なりますか・・・長男の結婚式を沖縄で。11年ですか・・
その際・今は亡き友人が祝福にと家族で駆けつけて下さいました。
彼の尊父は、彼が母親のお腹にいる時、召集され沖縄で戦死されました。
その折。戦没者慰霊碑を訪ねました。芳名簿に刻まれた名前をなぞり涙したものです。
戦争に良し悪しなどない。しかし、如何ともし難い現実に怒りで震えました。
沖縄「慰霊の日」を迎える度にそのことが思い出されます。
76回目の今年はコロナ禍の影響で戦没者追悼式も縮小・・コロナを恨むばかりです。
毎年、追悼式で詠まれる「平和の詩」。県内の小中高校生から選ばれます。
毎年感動するのですが・・・今年は宮古市の中学2年生上原美春さん(13)が朗読しました。
「みるく世(ゆ)の謳(うた)」・・全文を書きたいのですが・・写真にしました。(参照)
お時間があれば、じっくりと読んでいただきたいと思います。心が震えます。
「みるく世(ゆ)ぬなうらば世や直れ」
(平和な世がやってきて、みんなの暮らしが幸せになりますように)
彼女は、詩にも引用した宮古民謡「豊年の歌」の一節を清らかに歌いました。
「民謡が辛さを乗り越えてきた宮古島のパワーになっていたかも知れない」とも・・・
13歳の中学生が「暗黒の過去を溶かすことなく、あの過ちに再び身を投じることなく
繋ぎ続けたい、みるく世を創るのは、ここにいる私達だ」と謳を締めくくります。
このような素晴らしい人材を誰が育てたのでしょうか。沖縄戦の惨禍であれば・・
悲しく忘れてはなりません。
76年前のような・・・如何ともし難い、惨禍が香港で起こっています。
共産主義の一党独裁が・・自由に生きたいと願う香港民を押し潰しています。
その象徴であった・・ペンがへし折られました。リンゴが潰れて落ちました。
民主派の新聞「リンゴ日報」が中国当局によって廃刊させられたのです。
香港が「あの津波のようにそこで暮らし生きている全ての人々を飲み込んで行く」・・
その象徴が言論弾圧です。ジャーナリズムの崩壊です。
世界中の人が・・・それっておかしいのじゃないか。何とかできないのか。
と思っています。でも誰も何も出来ないのです。津波に襲われる人々を
ただ呆然と見つめるしか為す術がないのと同様に。無力です。如何にも無力です。
新聞命の私です。新聞を奪うなんてことは許し難いことです。
中国とて人が織り成しているのです。
何とかせねば・・・いや何とかしたい。何とかせねば・・・・
沖縄で戦禍に散った尊父を偲び「みるく世」を祈った旧友の顔が浮かびます。Goto
210625%20%E3%81%BF%E3%82%8B%E3%81%8F%E4%B8%96%E3%81%AE%E5%98%94.jpg

コメント