政治は言葉

短命・菅政権の380日、歴史はどう評価するでしょうか・・・
言葉はほんとうに大切ですね。自分が考え思っていること、やりたいことが
なかなか言葉にならない。適切に表現できないもどかしさに戸惑うのですが・・・・
380日足らずで退陣したこの人ほどそう思っている人はいないのでは・・・・
岸田新首相の記者会見、ご覧になりましたか・・・
所信表明演説はまだです。就任の記者会見では不慣れです。
十分に思いの丈を言葉にはできなかったのではと思うのですが・・・
かなり忖度して聞いていたのですが・・・
「成長と分配の好循環を実現し、豊かに生活できる経済をつくり上げる」
そのために「新しい資本主義実現会議」を設け、ポスト・コロナ時代の
経済社会ビジョンを策定することを、内閣を上げて取り組む・・・
言葉は走りますが・・・具体的にはどうなるのでしょうかねぇ。
380日、短命の政権だった菅前首相の内閣総辞職にあたっての談話が
新聞に掲載されました。・・・「国民のために働く内閣」と銘打っての登場でした。
はたして、国民のために働いたのか・・・談話から検証してみます。
コロナに明け暮れた内閣でした。
ワクチン、世界的な獲得競争、出遅れましたが、全人口の7割・
内6割が2回目の接種を終え、今や世界で接種が最も進んだ国に。
その結果、感染者が大きく減少、医療現場の状況も改善。
コロナ対策の大半を頑なにワクチン接種に拘ったのは功績だと言えないでしょうか。
「国民にとって当たり前」を実現したこと。
2050年カーボンニュートラル、デジタル庁設置は新たな成長の礎に。
携帯電話料の引き下げで家計負担の軽減。助かりました。
少子化対策・不妊治療の保険適用、道筋がつきました。厚労省の反対で店晒しでした。
男性の育児休暇の促進は意識改革に繋がっています。小学校の35人学級は40年ぶりです。
それから、社会保障では、高所得高齢者の医療費2割負担に切り込みました。
アルプス処理水・海洋放出を決めました。安倍政権は逃げていました。
国民投票法・重要土地等調査法は長年の懸案でした。国会で成立しました。
東北の復興では福島の米や肉、日本産食品の輸入を米国が全面的に撤廃しました。
そして何よりも、心ない批判の中で、東京オリパラを実現させました。
私は安倍前政権の残した課題を解決しながら、官房長官時代に目論んだ
施策をこれほど短期間に実績として積み上げた政権はなかったのではと思います。
それが、国民に正しく届かなかったのは・・ひとえに「言葉足らず」と申しますか、
訴える力が欠けていたのだと思います。これだけの仕事をしたのに残念です。
政治には理念とかビジョンとか、哲学が必要だと菅前首相を批判する人がいました。
でも、政治は現実と理想の狭間であります。現実が先行する時代があって
然るべきだと思います。私はコロナ禍での菅政権380日を歴史がどう評価するか楽しみです。
さて、岸田内閣です。「新しい資本主義」って何でしょうか。具体的にイメージできません。
所信表明演説で「言葉で明らかに」なると信じていますが・・・・
頭デッカチの側近の絵空事にならねば良いがと思います。Goto

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